1977年のクリスマスイブ公開の東映映画。
主演はもちろん菅原文太&愛川欽也。
ゲストは若山富三郎、浜木綿子、清水健太郎、湯原昌幸、左とん平、堺正章など豪華。
そしてこれがデビュー作の夏目雅子。文句なしにキレイ。
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あらすじ
九州の青果市場でチンピラたちに追われる
電吉(左とん平)を助けた桃次郎&ジョナサン。
助けてくれたお礼にとドライブインでフグをご馳走に。
ところが、桃次郎が食あたりで古典的な解毒方法の
首から下を土の中に埋められるハメに。
そこを通りがかったのが女子大生・雅子(夏目雅子)。
当然、桃次郎は雅子に一目ぼれ。
しかし、雅子には結婚を約束した相手・村瀬(清水健太郎)がいて――という展開。
感想
早朝の海岸線に停めたキンキラのトラックから姿を現し、
メザシと山盛りご飯を食ってから昇る朝日に一礼するオープニング。
ご飯はどうやって炊いてるとか気にすることなかれ。
これがお正月映画というものだ。
健康的な女子高生ジョギング集団にはジュースを、
警官コンビには(歌丸&小円遊)には尿瓶の一升瓶を(笑)
若山富三郎さんは幼い少年・隼人を連れた
「子連れ狼」と呼ばれるトラック野郎。似合う。ていうか黒のトラックが怖い(笑)
若山さんが夏目雅子さんの姉の旦那という設定。
この時の若山さんって今の自分と同じぐらいの歳なんだねえ。
この姉がジョナサンが惚れる飲み屋のママ・和代(由紀)、浜木綿子。
春川ますみ演じる嫁さん・君江にバレて
子ども達からも白い目で見られる可哀そうなジョナサン。
まあ自業自得ではあるが。
佐賀の「唐津くんち」のお祭りシーンも印象的。
「餅すすり」ってのは佐賀の白石町ってとこの風習なんだね。
ちゃんとした由来や伝統があるから続いてるのに
今だと危険だなんだと知らない人間からいちゃもんつけられたりしてんのかな。
世知辛い世の中だ。
少しはこの映画を観ておおらかさというものを学べ。
津軽海峡冬景色やウォンテッドが流れるのも時代。
この年の大ヒット曲でしたからな。
若山富三郎&浜木綿子というと「鬼一法眼」を連想するな。
あと音楽が「仁義なき戦い」の津島利章さん。
翌日には免停が明けるというのに夏目雅子を乗せて
村瀬が旅立つ鹿児島空港へ爆走する桃次郎。
ここの音楽がカッコいい。
ミニチェアトラックが壊れた橋をダイビング!
まあそこはあまり気にしない方がいい(笑)
エンディングがまたいいんだよなあ。
トラックの背面に刻まれた文字、そしてお正月映画らしいラスト。
映画は娯楽だとあらためて認識させてくれる、そんな作品。