1997年2月25日火曜サスペンス劇場で放送。
原作は1954年発表の松本清張の短編小説。
1960年、1962年、本作と3回テレビドラマ化されている。
主演は毎度おなじみ古谷一行。藤真利子、本田博太郎などが共演。
あらすじ
家に押し入り、男を刺して拘留中の尾村(古谷一行)。
実は刺した男は尾村が意図した相手ではなかった。
尾村は以前、加治(本田博太郎)と強盗を働き、
店を出す資金を手にしていた経緯があった。
尾村は過去を知る加治の口を塞ごうとしたのだが、
間違えて違う男を刺したのだった。
そんな中、大水害が発生し尾村は脱獄することに成功。
近くの家屋で逃げ遅れた主婦・多恵子(藤真利子)を
人工呼吸して助けたものの、レイプされたと誤解される。
それから1年、身を隠した尾村はダム工事の現場で働いていたが、
多恵子が工事監督の妻として表れる。
そして加治も尾村の前に現れた――という話。
感想
わかりづらいっちゃわかりづらい話。
尾村が多恵子に寄せる無償の愛っていえばそうなんだが、
まあそのあたりのとらえ方でドラマのイメージがだいぶ変わるのでは。
単に尾村が加治の口塞ぐだけだったらあんまドラマにならんからね。
しかし、尾村に共感するかといえば特にないし、
間抜けというか何やってんのアンタという気がせんでもない。
共犯者と恐喝者が紙一重ってことはよくわかるけど。
基本3人のドラマだからそのあたりの濃さはいいけどね。
観る人によって印象がかなり変わるドラマじゃないかなあ。