火曜サスペンス劇場・松本清張「霧の旗」を久々に観る

1983年1月4日火曜サスペンス劇場で放送。
正月早々、復讐物語を放送するところが素晴らしい(笑)
原作は毎度おなじみ松本清張の同名ミステリ。
主演は大竹しのぶ。二谷英明、小川真由美、小林薫、松任谷正隆などが出演。
映画は2回、テレビドラマは9回なっている代表作の一つ。

あらすじ

無実の罪で投獄された兄・正夫(松任谷正隆)を救うために、
上京して一流弁護士・大塚(二谷英明)のもとを訪れた妹・桐子(大竹しのぶ)。

しかし、弁護料を払えないため大塚に断られ、
正夫は死刑判決を受けたまま獄死。

それを知って心がとがめた大塚は独自に調査。
正夫の無実を確信するが、保身のためにそれ以上は首を突っ込まない。
しかし、桐子にとってはそういうわけにはいかなかった――という話。


感想

言う必要がないくらい有名な内容。
発想が映画『眼には眼を』だったこともよく知られるところ。

原作もそのままシナリオにしてもいいぐらい名構成。
複数回映像化されているが、要は桐子と大塚を誰にするかってとこ。

時系列で並べると
1965年山田洋次の映画版が倍賞千恵子&滝川修。
1967年テレビドラマ版が広瀬みさ&芦田伸介。
1969年テレビドラマ版が栗原小巻&三國連太郎。観たい。

1972年テレビドラマ版が植木まり子&森雅之。
1977年映画版が山口百恵&三國連太郎ふたたび。これも結構好き。
そして本作1983年版が大竹しのぶ&二谷英明。
1991年テレビドラマ版が安田成美&田村高廣。
1997年テレビドラマ版が若村麻由美&仲代達矢。

2003年テレビドラマ版が星野真里&古谷一行。
2010年テレビドラマ版が相武紗季&市川海老蔵。
2014年テレビドラマ版が堀北真希&椎名桔平。

まあそれぞれなかなか豪華である。時代を表しているというか。
設定は兄を弟に変えたりとか、大塚を若手バリバリにしたりとか
いろいろあるけど大枠は同じですわな。

さて、本作1983年版。
やっぱり大竹しのぶさんは何を演っても上手い。似合う。
二谷さんはまだ特捜最前線やってる頃だと思うけどよく出たね。

小林薫さんの阿部はわりかし重要な役どころ。
そして径子役の小川真由美さんはさすが。
脚本市川森一、演出せんぼんよしこっていいですわな。

唯一不満というかそれでいいのかよってのはラスト。
ライター投げていいんかよ、おい。

ま、桐子のキャラクターに対するものって
時代とともに変化していくのは仕方ないのかな。

とことんやるってのが評価されづらい世の中って嫌だけどね。
そのあたり、もの書きとしては頭に置いとかないといかんわねえ。

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