1937年製作のフランス映画。
日本で公開されたのは戦後の1949年のこと。
監督はジャン・ルノワール、主演はジャン・ギャバン。
いわゆる“捕虜収容所もの”映画の原型といえる作品。
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あらすじ
時代は1916年。
第一次世界大戦中のこと。
フランス軍の中尉マレシャル(ジャン・ギャバン)と
ボアルデュ大尉(ピエール・フレネー)は偵察飛行中に撃墜される。
ドイツ軍の捕虜となった二人は収容所送りとなった。
そこにはローゼンタール中尉がいたが、
彼はユダヤ人の富豪の息子という立場を利用して
捕虜なのに特別扱いを受け、お気楽な生活を送っていた。
これ幸いとばかりにマレシャルらは脱走を計画。
抜け穴を掘るものの、あとちょっとというとこで
別の収容所に転送されてしまう。あーあ。
新しい収容所所長は厳格そうなドイツ貴族出身の
ラウフェンシュタイン大尉(エーリッヒ・フォン・シュトロハイム)。
不思議なものでボアルデュもフランス貴族出身のため、
貴族同士奇妙な友情が生まれようとしていた。
そんなことは知ったことではないマレシャルは
ローゼンタールとともにまたまた脱走を計画するのだが――という話。
感想
それまでの戦争映画の流れを大きく変えた作品。
なんせドンパチではなく舞台は収容所。
いろんな立場の人間を描いたことで
戦争と平和に関するメッセージを発信した。
こういうのを第二次世界大戦が始まろうかという時期に
俳優たちが国境を越えて参加したってところが凄いですな。
脱出に成功する者、命を落とす者。
雪のスイス国境を越えていけたのは誰か。
ラストシーンまで目が離せない。