オーソン・ウェルズ監督映画「市民ケーン」を久々に観る

1941年製作のアメリカ映画。
日本で公開されたのは戦後結構経ってから。
弱冠26歳のオーソン・ウェルズの初長編映画。
主人公ケーンも演じており、モデルは当時の新聞王ハースト。

あらすじ

“バラのつぼみ”という謎の言葉を残して死亡した老人。
この老人の名はケーン(オーソン・ウェルズ)。
アメリカ新聞界の帝王と呼ばれた男だった。

ケーンの人生は波乱万丈。
財産相続を巡り母と生き別れになり、
手にした金で25歳で新聞社を買収。

その後も今でいうところのM&Aをかましまくり、
新聞王への道を駆け上がっていきついには市長選挙に立候補。

やり手の経営者としてあらゆる権力と財力を欲しいままにするが、
その一方で多くの友人や妻たちを失い孤立していくケーン。

謎の言葉の意味を解き明かそうと考え
ケーンの人生をドキュメンタリー映画にまとめようと
ニュース映画社の記者トンプソン(ウイリアム・オランド)は
動き回っていくのだが――という話。

感想

ハースト一族の怒りを買い、圧力かけられまくった作品。
そのためアカデミー賞を逃しただけでなく、
興行的にもえらい目にあったらしいが
後のいろんなベストテン関係ではだいたい上位に入ってくる。

オーソドックスといえばそういう面もあって
記者がある意味英雄の人生を追っていき真実に辿り着く展開。

なもんで謎解きの要素もあって
情熱の大切さと孤独のむなしさなどいろんな感情も伝わってくる。

で、映画史に残る大きな理由としては
画面の隅々まで焦点があたる撮影法、
いわゆる「パン・フォーカス」を初めて使用した作品だから。

その他にもニュースフィルムのインサートの仕方とか
後の映画に与えた影響は相当大きいものがある。

そういう点では『嵐が丘』でオスカーを獲っている
カメラマンのグレッグ・トーランドの役割も大きかったのかな。
若くして亡くなってんだけどね。
長生きしてたらもっと有名になってたんだろうけど。

人の一生は短い。でもちょっとでも輝けたならよしとしたいわね。
オレに輝く日は来るのだろうか…来んと困るんだけど。
とりあえず今は手洗い、うがい、消毒。そして睡眠と栄養ですな。

しかしコロナはどうなんのかねえ…

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