1979年公開の東映映画。
監督は斉藤光正、脚本は野上龍雄。
主演は西田敏行。宮内淳、斉藤とも子などが出演。
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あらすじ
宝石店「天銀堂」で従業員が毒殺される事件が発生。
容疑者として取り調べを受けたのは椿英輔元子爵(仲谷昇)。
没落したとはいえ由緒正しき家柄の元子爵は
「父はこれ以上の屈辱に耐えていくことができない。
ああ、悪魔が来りて笛を吹く」という謎の遺書を残して失踪。
子爵の娘・美禰子(斉藤とも子)は金田一耕助(西田敏行)のもとを訪れる。
父は本当は生きているのではないかと
美禰子から相談された金田一は椿邸に向かう。
そこには玉虫元伯爵(小沢栄太郎)、その妾・菊江(池波志乃)、
新宮利彦(石濱朗)、椿秌子(鰐淵晴子)、使用人の三島(宮内淳)、
種(二木てるみ)ともう魑魅魍魎みたいな連中が住んでいた。
みんな揃って仲良くしましょ的雰囲気はみじんもなく、
フルートの音とともに次々と奇怪な殺人事件が起きていった――という話。
感想
映画からラジオ、テレビドラマ、舞台、マンガと結構作られている原作。
「私はこの恐ろしい小説だけは映画にしたくなかった」って
公開当時のCMはインパクトありましたな。
したくなかったって冷静に見りゃ
1954年に映画化されとるがなって話なのだが(笑)
一番原作に忠実に作られてるのは1977ドラマ版なのかなあ。
全部観たわけじゃないからはっきりとはよう言わんけどね。
冒頭のシーンは血どんだけ流れるのよっていつも思うけど。
まあ呪いの強調と見ればいいのかもしれんがねえ。
家族の悲劇とか近親相姦の背徳感は結構ありますわな。
横溝正史ものって田舎の因習にまつわる話ってイメージが強いが、
トータルで作品を見れば実は都会の退廃感というかそういう話が多い。
宿命を呪う苦しみさは結構出てていいと思うけどねえ。
音楽が結構いいんだよねえ、この映画は。
これアカンやろと思うのはフルートのトリックのところかなあ。
あの設定ほかすのはどうなんやろ。あれはいるでしょ。
尼さん自殺ってのは原作では人雇って殺してましたわな。
ここの設定変更はより効果が上がってさすがだなと感じる。
その他、結構設定変更は多いんだけどそんなに悪くない。
西田敏行版金田一も続くのかと思いきやこれ一つだけ。
思ったよりヒットしなかったのかな。
しかし、どの作品でも思うが椿元子爵もうちょっと絡ませてあげたら。
なんか完全に忘れられててかわいそうだよなあ。