1994年夏クールの月9ドラマ。
脚本は北川悦吏子、主演は筒井道隆、いしだ壱成、瀬戸朝香。
その他は小沢真珠、大沢たかお、松下由樹、内村光良などが出演。
あらすじ
理工学部4年生で一流企業へ内定済みの大学生・入江耕平(筒井道隆)。
大学最後の夏休みだ~と思っていたら、
愛媛からやってきた遠縁にあたる佐野朝美(瀬戸朝香)、
大学の後輩で同じ研究室にいる杉矢稔(いしだ壱成)と奇妙な同居生活をすることに。
暴走族上がりの朝美は予備校に通うという口実で上京。
ところが朝美の目的は、恋人の相沢(大沢たかお)を追ってきただけ。
入江は先輩で婚約者のいる憬子(松下由樹)に、
杉矢は一目ぼれしたお嬢様・加奈子(小沢真珠)に、
朝美は相沢にとそれぞれ違う方向を向いて奮闘。
ところが、三人の人間関係にも次第に変化が生まれていき――という話。
感想
主題歌はユーミンの「Hello,my friend」。懐かしや。
都会の話なんだけど三人が同居しているのはザ・日本家屋(笑)
なもんで田舎に遊びに来ているような感覚というか、
入江が買った麦わら帽子が朝美の宝物になったり、
すだれとか縁日とか夏の風情を感じさせるアイテムの使い方が素晴らしい。
ノスタルジックってのは大事ですな。
これがマンションで同居とかだったらなかなかねえ。
日本家屋だから男2人、女1人の奇妙な同居生活で
片想いのちょっとややこしい三角関係になってもやらしくないと見せ方の大事さ。
豆電球使って蛍を演出したり、千羽鶴織ったり
誰か一人の恋を成就させるために他の2人が協力する―。
誰がそんなめんどくさいことすんのよって話なのだが、
似たような経験は誰でも一度はあるもんなのよねえ。
そういうのは現代でも変わらんと思うんだけど。
七夕には短冊に願い事を書き、
クーラーじゃなくうちわと扇風機って昭和ですか?って感じだけど
今から思えばそういう夏の過ごし方が優雅というか豊かさかねえ。
いまどき田舎でもそんな家はないと思うけど。
熱さもあり、切なくもあり、忘れられない思い出となる―。
北川悦吏子ドラマではこれが一番好きかもしれんねえ。