山本薩夫監督映画「赤い水」を久々に観る

1963年公開の大映映画。
台風騒動記」にも共通する風刺喜劇。
出演は伊藤雄之助、城健三朗時代の若山富三郎、船越英二など。

あらすじ

東海地方にある平和な町、ツバメ町。
なんせ妻の浮気を疑ったうどん屋の亭主(八波むと志)が
寺の和尚(伊藤雄之助)を突き飛ばしたぐらいで
ニュースになるんだからこの上なく平和としか言いようがない。

当然と言うべきか何と言うべきか
そんなところだから町の財政はエライことになっている。

議長(船越英二)以下、山口(城健三朗)たち議員が
町の活性化をと話し合ったところでいい手立てがあろうはずがない。

ところが、である。
議長が経営する料亭で地方事務所長が女中を口説きたいばかりに
町を温泉郷にする計画を話したところから町はてんやわんやの大騒ぎに。

和尚は寺付近の地代値上げを企むし、
議員たちはこれを機会に町政を我が物にと考えるし、
町長は自分のアピールに余念がないしですったもんだ。

この騒動に首をひねる新聞記者・高石(川崎敬三)だが、
欲の塊と化した町民たちに真面目に取材を続ける気も失せてしまう。

しかし、県の試験所が出た水を温泉と認めないと通知してさらなる大混乱に――という話。


感想

「台風騒動記」ならぬ「温泉騒動記」。
二転三転していく姿がたまらなく面白い。

若山富三郎さんが演じている議員が印象的。
こういう人いまでもいそう(笑)

伊藤雄之助さんの和尚がこれまた策略家で
似合うんだよなあこういう役をやらせると。

あんまり評価されていないんだけど
このあたりの風刺喜劇はスポット浴びてもいいと思うんだけど。

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