1972年公開の日活ロマンポルノ。
監督は加藤彰、主演は田中真理。山科ゆり、谷ナオミなどが出演。
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あらすじ
西郷どんの像の頭にハトが止まりまくる上野で
家出少女をコマそうとするチンピラのサブとケン。
ところがドジばっかりでちーともうまくいかない。
ある日、組幹部がサブにわざとケガをさせ
病院に担ぎ込んで昔の女であるナースを犯し麻薬を持ってこさせることに。
幹部に男になれと言われて取引場所に行くサブ。
ところがそこに来たのは病院の院長の妹(田中真理)。
で、幹部の女はサブの姉(谷ナオミ)だったり
なんやかんやあって幹部は麻薬を独り占めし関西に流して利益を得ていた。
それがバレそうになったもんだから証拠隠滅を図ろうと
サブや田中真理をどうにかしようとするのだが――てな展開。
感想
ロマンポルノというよりチンピラ青春映画的。
下手な仁侠物や実録ものよりよっぽど出来がいい。
7分に1度絡みがあれば何やってもよかったんだっけ。
なんやかんやいうてストーリーが割としっかりしている。
適材適所な配役もチョットの場面しかなくても印象深かったりする。
身体張って組事務所に行くナースが存在感抜群。
これ誰なんだろ。目がいいなあ。体は別として。
谷ナオミが一世を風靡したのもわかる気がする。
田中真理は相変わらずキレイだし。山科ゆりもいるし。
普通サブと田中真理が追っかけられたりするけど
サブなんかどうでもいいから幹部殺ってこい!ってのがリアル。
またとっとと逃げればいいのに寝てるから刺されるんだなこれが。
70年代前半の上野・浅草の風景も結構あるし。
あとイマイチわかりにくいシーンなんだけど、
田中真理が昔の男?を軽蔑していう言葉が印象的。
「イデオロギーでは飯は食えないってことね」
一緒に学生運動していたやつが
サラリーマンになって犬みたいにチマチマ働いてたんでしょうな。
バンバンの「いちご白書をもう一度」が出る2,3年前なわけだけど。
時代の雰囲気がわかる何気ない一言。
こういうやつじゃねーか、現在迷惑老人になってるの。