1960年公開の独立プロ映画。
近代映画協会が経営危機で解散記念に作ったところ大ヒット。
モスクワ映画祭グランプリを始め、国内外問わず数々の栄誉に輝いた。
監督は新藤兼人、主演は殿山泰司、乙羽信子。
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あらすじ
舞台は瀬戸内海の孤島。
島には水がないということで千太(殿山泰司)とトヨ(乙羽信子)の夫婦は
夜が明ける前に隣の島に行って水を汲んでくる生活を送っている。
夜明けとともに二人の子供、太郎と次郎はまき拾い。
決して南極物語の犬ではない。
水をこぼそうものなら死活問題。
バチまわされるがそれも愛情の裏返しって都合のいい話ではある。
夜になるとみんなで星空の下のもと雑炊を食らう。
風呂は交代で入る。
釣りをしていてタイが引っかかったら町へ売りに行く。
その金で家族みんなで食堂でカレーを食べる。至福のひと時。
そんな中、太郎が熱を出して倒れる――という話。
感想
なんせセリフが一言もない。
そのあたりで結構好みは分かれるかもしれない。
ま、斬新といえば斬新。退屈と言えば退屈。
狙って作ってるといえば聞こえはいいが、
金がないからこういう作り方しかできなかったといえばそれもまた真理かと。
こういう自然の中で暮らす人間を
ドキュメンタリータッチで撮っていく手法って
まだまだやれる余地はあるのかなあと思う。
そんな残したいものが今の日本にあるかどうかが問題だが。