田原俊彦主演月9ドラマ「教師びんびん物語」を久々に観る

1988年4月クールの月9ドラマ。
主演は田原俊彦で相棒の野村宏伸演じる榎本との掛け合いが話題に。
地上げやドーナツ化現象で統廃合を余儀なくされる小学校が舞台。
このあたりは漫画「人間交差点」の原作者でもある脚本家・矢島正雄さんならではか。
紺野美沙子、五十嵐いづみ、五十嵐淳子、萩原流行らが出演。

あらすじ

下宿を追い出され日比谷公園で野宿を余儀なくされた徳川龍之介(田原俊彦)。
そんな彼がひょんなことから銀座第一小学校に赴任することに。

しかしそこは、地上げで統廃合を余儀なくされている学校だった。
龍之介がモットーにしているのは「教育は愛だ!」である。
不良だった自分を更生させてくれた元教師の響子(五十嵐淳子)の影響だった。

5年1組の担任になった龍之介は周囲からうっとおしがられるぐらいの
パワーで生徒たちの悩みに取り組むだけでなく、学校の土地買収を企む
不動産会社にも真っ向から立ち向かっていく。

その姿に次第に生徒や教師、その親たちも感化されていくのだが――という話。


感想

ファジーに見えても中身は熱血学園ドラマであり社会性豊かな正統派。
平均視聴率は20%を超え、主題歌「抱きしめてTONIGHT」もヒットした。

3年B組金八先生のナイーブな沢村くんが小学校の教師に(笑)
アイドルからの脱皮の時期だったわけで、校庭で生徒と踊れば上手、
脳天気な笑い方とスターとしての華がいい方向に出た代表例かも。
もっともその後干されることになろうとはこの時点では誰にも分らない。

髪型やスーツも若いビジネスマンの間で流行ったように
この頃はテレビが一番流行を作り出していた時代かもねえ。

銀座の学校がバブル絶頂期に都心の空洞化で廃校になるのは
モデルがあるんだよねえ、確か。

豊かになるから住み慣れた土地を離れないといけないというのは
人間社会であるが故の皮肉さかもしれませんな。

ヒロインは紺野美沙子で不動産会社の会長の娘。
しかも塾を経営している最初は高慢ちきないけすかん女なのだが
これが龍之介と出会うことで変化していく女性のドラマでもある。

しかし、紺野美沙子と五十嵐いづみの姉妹っていいなあ。
かたや国連開発計画親善大使、かたや少女コマンドー(インパクトあったなあ)。
少女コマンドーってスケバン刑事の後でしたなあ、確か。
あのタイトルバックは驚いたもの。すぐ終わったけど。
もっと売れてもいい女優だったのにね。難しいもんである。

紺野美沙子さんは火サス「夕陽よ止まれ」の丹波さんの娘役が印象深いなあ。

話はかなりドラマから離れたけど、
まあ最終回はなかなかのもんである。
今では統廃合どころか子どもの数が少ないわけで。
あとやっぱり学園ドラマは青年教師じゃないとねえ。
金八先生が終わったのも内容どうこうよりおっさんに説教されても説得力ねえわな。

なのでこういう時代だからこそ、
正統派学園ドラマでテレビ局には勝負してもらいたいもんである。

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