深作欣二33・東映映画「新 仁義なき戦い」を久々に観る

1974年公開の東映映画。
仁義なき戦いシリーズが終わった後、
柳の下のドジョウを狙って再び製作された作品。
基本「仁義なき戦い」の焼き直しだが、
これはこれでそれなりに話が通っている。

あらすじ

舞台は昭和25年の広島県呉市。
山守組の組員・三好(菅原文太)は
対立する組の幹部を銃撃し服役。

8年後に出所してみると
親分・山守(金子信雄)、若頭・青木(若山富三郎)、
中立派・難波(中谷一郎)の派閥争いに巻き込まれる。

なんとか自分の筋を通し組をまとめようとする三好だが、
それぞれの自分勝手さに辟易する。

青木は難波を謀殺し、内部抗争はますます泥沼化。
青木は二代目難波組に自分の息のかかった
野崎(室田日出男)を押し、反対する関(松方弘樹)を襲う。

三好は自分の指を詰め、
広島・海津組組長(安藤昇)に筋を通し
自分の舎弟・北見(渡瀬恒彦)に青木襲撃を示唆する――という話。


感想

ま、基本「仁義なき戦い」第一部の焼き直し。
そうなんだけど、ある意味「仁義ある戦い」と言える。

もともとの作品でいえば
若者がやくざに拾われることとなって
神輿が筋を通さんがために巻き込まれたり、
つぶされたりという悲哀が共感を生んだもの。

そういうとこがサラリーマンだったり
組織の中で生きる人間にはウケたのよねえ。
今日でも繋がる普遍的なものというか。

そこからすれば焼き直し的な本作品は
一種のヒーローものといえる部分があるかも。

インパクトでいえば全然かなわないけど
これはこれでありかなあという気もする。

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