1974年公開の東映映画。
仁義なき戦いシリーズが終わった後、
柳の下のドジョウを狙って再び製作された作品。
基本「仁義なき戦い」の焼き直しだが、
これはこれでそれなりに話が通っている。
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あらすじ
舞台は昭和25年の広島県呉市。
山守組の組員・三好(菅原文太)は
対立する組の幹部を銃撃し服役。
8年後に出所してみると
親分・山守(金子信雄)、若頭・青木(若山富三郎)、
中立派・難波(中谷一郎)の派閥争いに巻き込まれる。
なんとか自分の筋を通し組をまとめようとする三好だが、
それぞれの自分勝手さに辟易する。
青木は難波を謀殺し、内部抗争はますます泥沼化。
青木は二代目難波組に自分の息のかかった
野崎(室田日出男)を押し、反対する関(松方弘樹)を襲う。
三好は自分の指を詰め、
広島・海津組組長(安藤昇)に筋を通し
自分の舎弟・北見(渡瀬恒彦)に青木襲撃を示唆する――という話。
感想
ま、基本「仁義なき戦い」第一部の焼き直し。
そうなんだけど、ある意味「仁義ある戦い」と言える。
もともとの作品でいえば
若者がやくざに拾われることとなって
神輿が筋を通さんがために巻き込まれたり、
つぶされたりという悲哀が共感を生んだもの。
そういうとこがサラリーマンだったり
組織の中で生きる人間にはウケたのよねえ。
今日でも繋がる普遍的なものというか。
そこからすれば焼き直し的な本作品は
一種のヒーローものといえる部分があるかも。
インパクトでいえば全然かなわないけど
これはこれでありかなあという気もする。