深作欣二17・映画「恐喝こそわが人生」を久々に観る

1968年公開の松竹映画。
恐喝専門のチンピラたちの群像劇を描いたもので、
メンバーは松方弘樹、佐藤友美、室田日出男、ジョー山中。
ジョー山中さんの当時の芸名は城アキラ。
有楽町のど真ん中で撮影されたラストシーンが印象的。

あらすじ

チマチマ働くのに嫌気がさしているチンピラ・村木(松方弘樹)。
彼はふとしたことをきっかけに、昔の仲間である
お時(佐藤友美)、関(室田日出男)、野口(城アキラ)と共に
密造酒でしこたま儲けていた三河屋から金を巻き上げる。

味を占めた彼らは次々と恐喝を働いていく。
そんな時、何者かに狙撃されかかっつた男を村木が助けた。

男は有名な高利貸しの遠藤(石山健二郎)。
ブンヤ崩れのトップ屋・奥中(江原真二郎)によれば、
総裁選がらみの金の貸し借りで狙われたのだという。

金に関する念書を手に入れた村木は、
政界の大物・水野(丹波哲郎)から一億円をゆすろうとするが――という話。


感想

久々に観てもそこそこイケてる。
これ確か、シネヌーヴォかどっかで観たんだよねえ。
あんまり期待してなかったのに、あれあれ結構おもろいなみたいな。

チンピラが政界の大物をゆすろうとして、
怖気づいた一人は逃げ、一人は殺される。
怖気づいて逃げるのが関ってとこがまたなかなか。

とことんやるゾンビ室田の姿はそこにはない(笑)

結局、うまいことはめられ村木は死んでいく。
そのはかなさってのはよく表れている気はするわねえ。

アウトローの話なんだけどどこか青春映画っぽい、
時代的には「アメリカン・ニューシネマ」の頃だし。
これも滅びの美学っちゃそういうわけなんだけど、
松竹大船調の一つの変形かもしれんし。

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