1964年製作のマカロニウエスタン。
黒澤明監督の「用心棒」をパクったとして訴えられた。
チョイ役でくすぶっていたクリント・イーストウッドを
一挙にスターダムに押し上げた作品でもある。
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あらすじ
アメリカとメキシコの国境にある小さな町、サン・ミゲル。
ここではドン・ミゲルとバクスター保安官の
二大勢力がひたすら縄張り争いに精を出していた。
そこにやってきた「名無しの男」クリちゃん。
儲かるのは棺桶屋だけと言われる中、
バクスターの子分を瞬殺し、ミゲルの手下になることに。
ミゲルの息子でライフルの名人、ラモンが帰ってきて
バクスターと手打ちしたことから少しばかりの平穏が。
しかし、残忍なラモンは騎兵隊の金を奪う。
それを見た「名無しの男」はある策略を巡らせる――という展開。
感想
用心棒のパクリとさんざん言われたわけだが、
そりゃ用心棒の西部劇版作ろうとしたんだもの、無理はないだろ。
ここまで似てりゃある意味すがすがしい。
そもそも用心棒だってハメットの「血の収穫」の影響あるだろ。
まあそういうこと言い出すとキリがないわけで。
観る側からすりゃ面白ければいいのだ。
というわけで作品の話だが、なんだかんだ言うてもおもろい。
モリコーネの音楽が鳴り、ポンチョ姿のクリちゃん。
ラストはおなじみ早撃ち大作戦となる。
今観るとちょっと線が細いかなあ。特に帽子取ると。
後に男くささならフランコ・ネロ、
早撃ちならジュリアーノ・ジェンマと
正直クリちゃんより優れた人間は出てくるわけだが、
この作品のヒットがなければマカロニウエスタンの
製作なんて続いたかどうかわからないわけで。
そういう意味で観ておかないといけない映画である。