1992年4月からの「月9」ドラマ。全12回。
平均視聴率は26.4%で当時のフジテレビ最高記録。
その前の1月からのドラマ「愛という名のもとに」が
作った平均視聴率記録をすぐに塗り替えた。
当時の勢いはどこへやら。まさに隔世の感。
昔VHSで出たきりで、なぜだかDVDにはなっていない。
追記:以前は出てなかったけど今は出ているみたい。
Auto Amazon Links: プロダクトが見つかりません。
あらすじと感想
良かった点はいろいろあれど、
まず中森明菜&安田成美というキャスティングの新鮮さ。
中森明菜は当時連ドラ初出演だった。
米米CLUBの主題歌「君がいるだけで}もハマった。
全くタイプの違う優美子(安田成美)と
カンナ(中森明菜)が同居することになり、
いがみ合いながらも友情を深めていく――というのがメイン。
優美子は図書館司書で好きな音楽はクラシック。
内向的で受け身の割には高校時代に妊娠して中絶した過去がある。
実家が病院って設定なんだよな。周囲の反対に押されて中絶するわけで。
かたやカンナはミュージカルスターを夢見る劇団研究生。
私生児として生まれ親の愛を知らずに育ち、昔は暴走族。
常にツッパって生きてきた、ってここだけ聞けば大映ドラマの世界(笑)
恋人を取った取られたという、
一歩間違えばドロドロ系の話にしか
ならない内容を友情物語に持ってくのがミソ。
ある意味ファンタジーっちゃファンタジー。
影響を与え合う人間関係を描くのは技術がいるけどそのあたりはさすが。
女の友情は恋よりも強いもんなのね。
元ネタだとさんざん言われたのが
アメリカ映画「フォーエバー・フレンズ」。
ええやん、別に。そりゃ似てるとこもあるわいな。
よくトレンディドラマの代表作みたいなこと言われるけど、
これは大きな間違いでこの頃作り手の側は
「もうトレンディドラマは終わった」と思っている。
当時のプロデューサーなどのインタビューによれば、
トレンディドラマの集大成というか終りの作品は
「素顔のままで」より2年も前の「恋のパラダイス」とのこと。
それを知らずに知ったかぶりして語る人がいれば
へえ~と言いながら「何も知らんやっちゃ」と思ってください(笑)