イタリア映画「イル・ポスティーノ」を久々に観る

1994年製作のイタリア映画。
チリの詩人パブロ・ネルーダが国を追われた一時期、
イタリアの島で過ごした史実をもとにした物語。

あらすじ

舞台はナポリの沖合に浮かぶ島。
この島で生まれ育ったマリオ(マッシモ・トロイージ)。

島の人間には珍しく読み書きができるが失業中のマリオ。
唯一の楽しみは少ない小遣いを貯めて映画を観ることだけ。

ある日、マリオはニュース映画で
パブロ・ネルーダがイタリアに亡命してくる場面を見る。

熱狂してネルーダを迎える群衆の姿。
とりわけ女性の支持が多く、島の郵便局には
山のようなファンレターがすでに到着している。

局長一人だけの郵便局では到底配達できるはずもなく、
マリオは臨時の郵便配達人として採用される。

そこからマリオとネルーダの交流が始まった――という話。


感想

昔劇場で観て以来久々の鑑賞。
あれから20年以上経つんだねえ。
大学生の時観たんだよなあ、確か。

要はマリオがネルーダと触れ合い、
自己に目覚めていき愛を知り、成長していく物語。
マリオを演じたトロイージの遺作でもある。41歳。若い。

原作を書いたのはチリの作家アントニオ・スカルメタ。
原作では17歳の少年なんだよねえ。チリの話だし。

トロイージが原作を読んで映画化を決意。
自分たちは自分たちの息子たちが誇れる映画を作るんだ、と
いう熱意が見事に結実し、アカデミー賞オリジナル音楽賞をとった。

詩人ネルーダに扮したのはフィリップ・ノワレ。
名作「ニューシネマ・パラダイス」の映写技師さん。
ええ役やるなあ、この人は。

トロイージは撮影終了わずか12時間後に他界。
完成した作品を観ることはできなかった。

しかし渾身の力を込めたこの映画は
いまだなお多くの人の心をとらえている。

何でも熱意が大事なのよ。
そして本気になって取り組むことが。

マリオがネルーダに向かって語るセリフ。
「詩は書いた人間のものではなく、必要としている人間のものだ」

人に必要とされる作品を書いていかないと。

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