テレビ時代劇「長崎犯科帳」を全話観た。
1975年の作品で日テレで放送されたもの。
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あらすじと感想
メンバーは萬屋錦之介、田中邦衛、
火野正平、杉本美樹、新克利とそれなりに豪華。
要は必殺シリーズが流行っていたので
TBSが「影同心」を制作したのに対し
じゃあ日テレもという感じだったのだろうか。
必殺との違いでいえば被害者から金を
もらうんじゃなくて、錦之介の長崎奉行が
堂々と賄賂をもらいそれを殺し料に使う
という考えてみればひどい話である。
自分で自分の始末料を払っているわけだから。
シリーズの肝になる部分を書いているのが池田一朗。
今では隆慶一郎としての方が有名かも。
後に小説家として「影武者徳川家康」
「一夢庵風流記」(花の慶次の原作)を書いたお方である。
火野正平、新克利と必殺シリーズの脇を固めた方達が出ている所も面白い。
しかし、どっちが先なんだろ?
新さんは仕置屋家業だからこっちが後かな。
正平さんは商売人・新仕置人だからこっちが先だろうなあ。
白日の法のもとでは裁けぬ悪を
闇奉行チームが成敗していく話なわけだが、
ちっとも信頼し合ってないところがまたいい。
田中邦衛の医者なんか待ち合わせに遅れた奉行にたかって
酒ではなく遊郭代をおごらせるのだ。しかも円山。
「円山・花街・母の街」なんて演歌あったけど。
で、そのちっとも信頼し合ってない連中が
わだかまりを捨てて絆を深めていく姿も見どころ。
長崎を舞台にしたところも目の付け所がいいわな。
独特な異国情緒というかなんというか音楽も垢ぬけていて、
ちょっと変わった時代劇の面白さがある作品といえるのでは。