テレビ時代劇「大岡越前第4部」を久々に観る

1974年秋から1975年春にかけて放送。
三浦友和が演じる内与力・相良俊輔と吉沢京子演じる綾とのラブストーリー、
大坂志郎演じる村上源次郎の再婚などが特徴。

あらすじと感想

主なレギュラー出演者は次の通り。
大岡越前→加藤剛
  雪絵→宇津宮雅代
相良俊輔→三浦友和
   綾→吉沢京子
村上源次郎→大坂志郎
  辰三→高橋元太郎
大岡忠高→片岡千恵蔵
   妙→加藤治子
猿の三次→松山英太郎
  美乃→本山可久子

榊原伊織、千春コンビはちょっとしか出てこない。
他に山口崇、志村喬、江波杏子、三ツ木清隆、沢田亜矢子など。

第1話はまいどおなじみ吉宗暗殺話。
暗殺に雇われる三浦友和の父親、加藤大介で最終的には吉宗をかばって死ぬ。
室鳩巣のもとで学ぶ好青年が越前によって内与力に採用されるまでを描いている。
例えるなら総理暗殺を企んだテロリストの息子を警察官で採用するようなもんだ。
どんだけお人よしなのよって言われかねないが、まあそれが大岡忠相ってことですわ。

第2話は佐藤充演じる北町の鬼同心がひたすら怖い。
三浦友和もディスられまくる。

第3・4話は無精ひげは伸びるわ、精悍さに欠く村上源次郎の再婚話。
脚本は加藤泰さん。さすがに上手い。ここで吉沢京子登場。

第5話で江波杏子登場。盗賊一味で手引きする役なのだが
そこで使用するしびれ薬の調合がきっかけで、養生所で働く沢田亜矢子の
生き別れになった姉とわかるくだりが素晴らしい。
ラストのお白州の場面も名シーン。

第8話はまたまた吉宗お忍び徘徊でトラブルが。
学習能力ないのかアンタは。

第10話はこれまたたまにある潜入もの。
深川の無法地帯に越前が潜入、江波杏子も潜入し大映映画を思わせる壺振りをかます。

第11話は町医者とそれを仇と狙う浪人の人情話。
さわさかえさんの脚本って上手だよねえ。

第12話は俊輔と綾のピンチ。
かぼちゃワインのように「俊輔くん!」とは綾は絶対に話さない。

第13話は「除夜の鐘」というタイトルで放送日は1974年12月30日。
考えてみれば昔って年末年始でも今みたいに特番だのなんだのはなくて普通に続きやってましたわな。

第14話はまいどおなじみ地蔵を縛る話。
筋がわかってても面白いんだよなあ、こういう話って。

第15話「ともだち」は結構好きな話。
辰三メインの回で幼馴染の寺田農に縄をかけることになる。

第16話「父と娘」も外せない。
無実の罪で島送りになった木村功が帰ってくるのだが、そこで見たものは――。
第4部ってエピソードの人間関係のアヤのつけ方が上手なんだよねえ。

第17話「友情」は越前が幼友達とインフレ対策に奔走する話。
「狂乱物価」という言葉が流行語になったこの頃。
やはり時代劇というのは昔を描きながら今を掘り起こす作業だということを教えてくれる。

第19・20話は前後編で越前大ピンチの巻。
吉宗が原因不明の高熱を発し、老中役がやけくそ似合う神山繁らに追いつめられる。
この回しか出てこない榊原伊織との友情がピンチを救う。

第23話はたまにある強欲大家を懲らしめる話。
こういうのは役者の演技がしょぼいとどうしようもないのだが
花沢徳衛さんが大家をやるとめちゃくちゃ似合う。

第24話は江波杏子演じるお葉の殉職。
大岡越前全話通じてもベスト10に入れたいぐらいの出来。
越前をかばい切られたお葉が、志村喬演じる呑舟先生の治療むなしく
絶命する場面は全シリーズの中でも屈指の出来栄えだと思う。

第25話はまいどおなじみ吉宗のわがまま話というか
「虎の威を借る狐」と越前グループの対決。
だいたいトラブルの元となるのは親父殿なのだ。

名作・名シーンぞろいの個人的には一番好きな部。

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