1972年製作の第12弾。
ゲストスターは何回犯人やんねんロバート・カルプ。
Auto Amazon Links: プロダクトが見つかりません。
あらすじ
スポーツ界の大企業ワグナーの2代目社長エリックはただのボンボン。
それだけならまだしも、そもそも経営に興味がなく無責任極まりない。
やり手のGMであるポール・ハンロン(ロバート・カルプ)は
それが歯がゆくてたまらず、エリックを殺害し会社乗っ取りを企む。
NFLの試合の日、ポールは会場を抜け出しエリック殺害に成功。
うまく事故死に見せかけたつもりだったが、疑いを持つコロンボ。
エリックの父の代からの弁護士であるキャネルはポールの敵。
キャネルはポールの野望の証拠をつかもうと盗聴を行っていた。
ところが、皮肉にもこの盗聴テープがポールのアリバイを証明する。
だが、コロンボはあることに気付き――という話。
感想
評論家受けはイマイチ悪いエピソードなんだけど割と好きな作品。
ま、なんでそうなるかといえば要は細部にいろいろ問題がある。
例えばポールが殺人の凶器に使うものは氷の塊だが
それで殴り殺すなんてのはかなり雑。
で、コロンボが捜査の中で氷の話なんてのを一言も言わない。
そのあたりを言い出せばきりがないわけだが
そんなことを言い出したらミステリなんてのは成り立たない。
だいたい刑事ドラマなんてのはある意味ファンタジーだ。
リアルかどうかはある程度までは大切だが、
特にコロンボのような倒叙法の場合、いかにして悪者を追い詰めるかがカギ。
なので、ラストのアリバイ崩しのアイデアが気にいっていて
「なるほど」と思わず膝をうちたくなる感じが好きなんだよなあ。
「あるはずのものがない」か「ないはずのものがある」
どちらが面白いかというのは確か赤川次郎さんが
エッセイで書いてたと思うんだけど、どっちかは忘れた(笑)
やっぱりラストシーンの切れ味ってのが大事なのよね、整合性よりも。