深作欣二58・松竹映画「忠臣蔵外伝 四谷怪談」を久々に観る

1994年公開の松竹映画。
監督は深作欣二、出演は佐藤浩市、高岡早紀、荻野目慶子など。

あらすじ

時は元禄14年。浅野内匠頭の刃傷沙汰で赤穂藩はとり潰し。
浪人となった藩士たちの中に伊右衛門(佐藤浩市)もいた。
琵琶を奏で生計を立てる日々の中、
伊右衛門は湯女のお岩(高岡早紀)と出会い、一緒に暮らし始める。

ある日、伊右衛門は酔っ払いに絡まれたお梅(荻野目慶子)を助ける。
偶然にもお梅の祖父・喜兵衛(石橋蓮司)は吉良家の家臣だった。
一年が経ち、大石内蔵助(津川雅彦)は討ち入りする腹を固める。
江戸にいた伊右衛門にも声がかかるが、子を身ごもったお岩から
思いとどまるように言われる。悩む伊右衛門はそれを拒絶。
しかし、強硬派の高田郡兵衛の脱盟を知り愕然とする。

伊右衛門はお岩と別れ、お梅と一緒になる条件として
なんと吉良家の家臣に推挙してくれるよう喜兵衛に告げる。
その頃、同志たちは京で決起の宴を開いていた。
また、お岩は喜兵衛の策略で毒を飲まされ息絶える。

お梅と祝言を挙げる伊右衛門。
しかし、いきなり寝間に顔が醜く崩れたお岩の亡霊が現れる。
そして清水一学からは仕官の手土産に内蔵助を斬れと命じられる。
八方ふさがりの伊右衛門は内蔵助を暗殺しようとするが失敗。
逆に浪士たちに襲われ、瀕死の状態に。
12月がきて、赤穂浪士は討ち入りに。
そこに亡霊のお岩が加勢し、見事主人の仇を討つ。
死の世界でお岩と一緒になった伊右衛門の奏でる琵琶の音色が
四十七士の耳には聞こえるのだった。


感想

忠臣蔵と四谷怪談という日本人おなじみの古典を
一つに結び付けた奇想天外な作品。
もともと鶴屋南北の書いた「東海道四谷怪談」の主人公、伊右衛門は
赤穂藩士という設定だったので、こういう使い方というか組み合わせ方もあんのね。

お岩は原作では武家の娘だし、妹も出てくる。
父親は赤穂藩士だし、そもそも赤穂の家臣としての嫁とり。
そのあたりを考えるとかなり脚色が大胆。ていうか全然違う。
まあドラマとしてどうかといえば正直何のこっちゃようわからんとこもある。
印象に残るのは高岡早紀の裸ぐらいなもんだ。
しかし、ドラマの整合性には乏しくてもスピード感と
ある種の猥雑さというか勢いが感じられる作品。
なもんで好き嫌いは分かれるかもしれない。

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