土曜ワイド劇場原作・笹沢左保「血の海」を読む

1987年出版のミステリ。1988年に土曜ワイド劇場で映像化。主演は多岐川裕美、他は高橋悦史、加藤治子、赤座美代子など。あらすじ不倫相手の眼科医の子供を妊娠した美紗。相手の二階堂は妻との離婚を真剣に考えていた。二階堂の妻は資産家の娘で、死別した前の夫との間にできた一人息子の東大進学だけを生きがいにしているような女だった。金の亡者のような母親と折り合いが悪く、やっと幸せを手に入れられると思った美紗だ
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衝撃の問題作・清水一行「処刑教師」を読む

1982年出版の作品。学校が抱える構造的な問題を描いた問題作。1984年に土曜ワイド劇場でテレビドラマ化。柴田恭兵、かとうかずこ、伊東四朗らが出演。あらすじ舞台は東京・荒川区の中学。ある日、中学教師の笠原は自分が担任を受け持つ3年生のクラスの父親から息子のいじめの相談を受ける。笠原はいじめていた4人の生徒と向き合うが同僚の教師・詩子を除いて周りの教師は非協力的。そうこうしているうちにその生徒が自殺
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印象に残る火サスの原作・佐野洋「狂った信号」を読む

1966年出版の作品。1984年に火曜サスペンス劇場でテレビドラマ化。主演は梶芽衣子、長門勇、三浦リカなどが出演。あらすじ女に手の早い自動車教習所の指導員が殺害された。続いて物産会社の総務部長が映画館で毒殺される。被害者のポケットには前の事件の新聞の切り抜きが。被害者同士に交流はなく、捜査陣は翻弄される。さらにバーのマダムが自宅で絞殺される。被害者の自動車には「オバケのQ太郎」の落書きが。どんな動
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取調室シリーズ3・笹沢左保「取調室3 敵は鬼畜」を読む

1997年出版の取調室シリーズ第3弾。同年に火曜サスペンス劇場でテレビドラマ化。いかりや長介主演の第7弾の原作で、ゲストは萩原流行だった。あらすじ佐賀県鳥栖駅で、女性警察官に保護された少女。不思議なことに彼女は三カ月前にも同じ場所に立っていた。その時は母親が迎えに来ていたが、今度は来ることがなかった。なぜなら母親は無残にも鳥栖市内の寂しい場所で焼き殺されていたからだった。東京からなぜ幼い少女は二度
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名作ミステリ・泡坂妻夫「乱れからくり」を久々に読む

1978年第31回日本推理作家協会賞受賞作。幻影城からデビューしたばかりの新人が協会賞を受賞することは画期的なことだった。あらすじフライ級のボクサーだった勝敏夫。23歳でプロデビューできなかったのをきっかけに就職しようと宇内経済研究会の面接に来る。社長の宇内舞子は男勝りの性格。どういうわけか採用された勝は、舞子と共におもちゃ会社部長の馬割から受けた依頼を遂行する。馬割夫妻の車を尾行する二人だが、そ
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名作ミステリ・土屋隆夫「針の誘い」を久々に読む

1970年初出の千草検事シリーズ第3弾。1982年に火曜サスペンス劇場、1986年に土曜ワイド劇場でテレビドラマ化。火サスは北大路欣也、土ワイは片岡孝夫が主演。あらすじ事務官の家に寄りほろ酔い気分で帰っていた千草検事。ところが、その酔いを吹き飛ばす事件に遭遇することに。中堅製菓メーカー社長の一人娘が誘拐されたのだ。お手伝いが慌てて家を飛び出してきたところに出会った千草検事は直ちに警察に連絡を取る。
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取調室シリーズ4・笹沢左保「水木警部補の敗北」を読む

1998年出版の取調室シリーズ第4弾。1999年に火曜サスペンス劇場でテレビドラマ化。いかりや長介VS浅野温子の組み合わせが話題を呼んだ。あらすじ佐賀県多久市の山中で発見された男性の絞殺死体。被害者は横浜在住の画家・井坂俊介。しかし、井坂は画家とは名ばかりで実情は妻・レイのヒモ同然の存在だった。死亡時刻の2日前まで井坂夫婦は写生旅行をしていたため、レイに嫌疑がかかるが、死亡時刻には鉄壁のアリバイが
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伝説のデビュー作・内田康夫「死者の木霊」を読む

1980年のデビュー作。自費出版だった。いわゆる「信濃のコロンボ」シリーズ第1弾。1982年に土曜ワイド劇場、2001年にテレ東、2013年にTBSでテレビドラマ化されている。あらすじ信州飯田のダムで発見されたバラバラ死体。事件は親族の借金にまつわるトラブルによるものとして甥夫婦を全国指名手配するがその二人が心中した状態で発見。遺体から睡眠薬が検出されたものの、それ以外は不自然な点はなく捜査は終了
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第15回このミス大賞受賞作・岩木一麻「がん消滅の罠 完全寛解の謎」を読む

2017年出版の第15回このミス大賞受賞作。2018年に唐沢寿明主演でTBSでテレビドラマ化。がん消滅というインパクト大の原作は大ヒットした。あらすじ日本がんセンターに勤務する医師・夏目。ある日、友人の森川から相談を受ける。生命保険会社に勤務する森川は、夏目が診療に携わったがん患者たちが余命半年の宣告を受けたにもかかわらず、生前給付金を受け取った後にいずれも生存しているという。それどころか、がんそ
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笹沢左保「明日に別れの接吻を」を読む

197?年出版の推理小説。「その朝おまえは何を見たか」に通じる作品。1981年火曜サスペンス劇場で古谷一行、小川知子主演でドラマ化。あらすじ若手官吏の須賀原は将来を期待された運輸省のホープ。ところが、妻が凌辱されその相手である不良学生を誤って殺してしまい5年の執行猶予判決を受ける。妻は自殺し、幼い息子は妻の実家に預けられた。息子の面倒を見てくれたのは亡き妻の妹、美由紀。次第に恋仲になるも、それ以上
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