1982年出版の作品。2016年にテレ朝で映像化。あらすじ来日したキャサリンはひょんなことから女子大生・田中美子の誘拐事件を知る。身代金5千万を支払ったにも関わらず人質が返ってこないのだ。美子は旧知の浜口助教授の教え子で旧家の一人娘。キャサリンは美子を救おうと起死回生の奇策に出る。なんとアメリカの富豪から誘拐された美子に200万ドルの遺産が送られるとのニュースをでっちあげ発表したのだ。さらに偽の美
>>続きを読む
1977年出版の作品。「サンデー毎日」連載。女性検事が主人公なのは当時珍しいことだった。連載中にTBSで連ドラ化され、2016年にも単発でドラマ化。あらすじ名古屋地検の検事・千鳥朱子。交通事故で入院中の妻がいる服飾企業のMD郷原と飛騨の旅に。ひょんなことからつり橋でOLの昌代と顔見知りに。ある日、名古屋市内で傷害致死事件が。参考人として朱子の前に現れたのは昌代だった。加害者である未成年者・奥平との
>>続きを読む
「楊貴妃の亡霊」「新宿のキリスト」「赤ちゃんを産んだ男」「鏡の向こうに誰かいる?」の4編を収録。「楊貴妃の亡霊」は関門トンネルを使ったアリバイトリックが魅力の作品。ご当地ミステリーの面白いところは、その土地ならではのものを利用していることだがまさにその代表的な作品かも。これはそこがわかってないと作りようのないミステリーやねえ。起訴された容疑者が公判になると無実を主張。しかも第二の事件が起こり、赤か
>>続きを読む
2011年出版の傑作選第2弾。「紅葉の下に猫がいる」「九官鳥は偽証する」「盗人神様」「赤かぶ検事転勤す」の4編を収録。第1弾よりは傑作選というにふさわしい内容。「紅葉の下に猫がいる」は廃村の寺に住み着いた坊主をめぐる事件。鉄壁のアリバイを赤かぶ検事がどうやって崩すかが見どころ。また、コケ盆景に凝る赤かぶ検事の姿がユーモラス。タイトルの意味はラストでわかるつくりになっている。「九官鳥は偽証する」はあ
>>続きを読む
2011年出版の傑作選。記念すべき第1話「疑わしきは罰せよ」他、「雨降って地固まる」「蝸牛庵の遺産」「長崎居留地二十五番館」の計4編を収録。「疑わしきは罰せよ」は1975年発表の赤かぶ検事こと柊茂の初登場作品。「おみゃあさんよぉ」と名古屋弁で語る独特の口調、検察事務官から検事になったたたき上げの苦労人が飛騨高山支部で活躍する姿を描き、人気を博した。なんちゅうてもフランキー堺のイメージが強い。また妻
>>続きを読む
1949年6月から1年間「宝石」に連載された作品。名探偵神津恭介が活躍する第3弾。あらすじ旧友・卜部鴻一からの依頼で彼を訪ねた松下研三。卜部は戦前派手に稼いだ紅霊教教祖を大伯父に持っていた。そこに呪いの文句の通り連続殺人事件が巻き起ころうとしていた。予言通り、教祖の孫娘が湯船の中で血まみれで殺される。続いて巻き起こる連続殺人事件。松下からの救援要請で駆けつける神津恭介。しかし、彼の奮闘空しく殺人事
>>続きを読む
1978年出版の作品。当時ベストセラーになり、1981年に三浦友和主演で映画化。あらすじトッププロテニスプレイヤーの三村浩司。友人の中田が新しくテニスコートを手掛けたお祝いで長崎に来ていた。そこで出会った女と懇ろになり、快楽の時間を過ごすのだが――。彼を待っていたのは女との様子を盗撮した写真、3000万円の示談要求だった。仕方なく100万でかたをつけようと思い、受け取りに来た男をボコボコにするが週
>>続きを読む
1993年「小説宝石」9・10月号に分載されたもの。火曜サスペンス劇場でいかりや長介主演で映像化。原作者も気に入りシリーズ化された。あらすじ佐賀市内のホテルで若い男の撲殺死体が。彼は全国学生チャンピオンのテニスプレイヤー、小田垣悦也。死体発見の数時間前に慌ただしくホテルをチェックアウトした父親・光秀に嫌疑がかかるが、彼には死亡推定時刻に北海道にいたという鉄壁のアリバイが存在した。しかし、娘の美鈴は
>>続きを読む
1988年初出の作品。2001年にTBSで、2012年にフジで映像化。あらすじ山崎豊子の「華麗なる一族」、映画「潮騒」の舞台になるなど風光明媚な志摩半島。ところが、そこで男の他殺体が浮かぶ。被害者は元極道で自らの刑務所体験を書きベストセラー作家となった袴田啓二郎。警察はかつての黒い交際が遠因とみて捜査を開始するが犯人の目星はつかない。その頃、海女の取材で現地を訪れていた浅見光彦も事件を知り調査を始
>>続きを読む
1992年出版の作品。タイトル通り夏目漱石の「坊ちゃん」の文体を意識したつくりや、登場人物のパロディなどが特徴。2001年にTBSで映像化。主演は沢村一樹、ヒロインは戸田菜穂。あらすじ四国・松山に夏目漱石、正岡子規などの取材で訪れた浅見光彦。ところがその最中に出会った女性に痴漢に間違えられて散々な目に。しかも後日、その女性が絞殺体で発見されまたまた容疑者にされてしまう。証拠不十分で釈放されたものの
>>続きを読む