松本清張「死の発送」を読む

1961年に連載された後一時中断し1982年に刊行された珍しい作品。
2014年にフジテレビ開局55周年作品として向井理主演で映像化されている。

あらすじ

5億円の税金を横領した罪で服役していた元官僚の岡瀬が出所した。
5億円の行方のうち1億円は行方不明。

夕刊紙の記者・底井は編集長の山崎に岡瀬の尾行を命じられ、
その意図に疑問を持ちながらも岡瀬の後を追う。

しかし、2カ月近くたった後、岡瀬は東北の山中で死体となって発見される。

捜査が難航する中、単独行動を取りだす山崎を不審に思う底井。

そうこうするうちに山崎が消息不明になり、
東北本線の駅でトランクに詰められ変わり果てた姿で発見される。

ところが、肝心のそのトランクを東京から
発送したのはどの証言を聞いても山崎自身だったのだ。

どうすればこのようなことが起こるのか?

完璧と思われたトリックに底井が挑む――という話。

 

感想

鉄道輸送を利用したトリックで有名な本作。

映像化された際はトランクの発送先は岩手、鉄道輸送は自動車輸送に置き換えられている。

ま、そりゃ時代的にそうなるわな。

また、岡瀬の死体が発見されたのは東北の山中ではなく千葉の墓地。
岡瀬が横領したのは10億で3億が行方不明に変更。

あと原作では登場しない底井のパートナーとして津村亜紀(比嘉愛未)がいる。

まあ現代的なつくりといえばつくり。

女性のパートナーを登場させるか主人公を女性に置き換えるのはそう珍しくない。
それが成功することもあれば「?」ということもある。

この映像化に関してはよかったのでは。

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