1977年初出の作品。
三浦友和と藤竜也が主演した映画「黄金のパートナー」の原作。
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あらすじ
カメラマンである野口の無線機に
謎の救難信号が5日間連続で送られてきた。
調べてみるとそれは旧日本海軍の暗号で
トラック諸島で終戦時に沈没したはずの潜水艦からだった。
果たして誰がそんなことを?
友人の江上と由紀子と3人で事件を追ううちに
野口達はとんでもないことに巻き込まれていく――という話。
感想
海洋ミステリーの一作というべきか。
十津川警部も出てくることは出てくるがメインではない。
要はアランドロンの「冒険者たち」じゃねーかといえばそれまでだが
確かに当時の週刊誌を見てみるとトラック諸島に沈没したはずの
金塊はどこへみたいな記事があったりするので
そのあたりが話に真実味を持たせてくれる。
ミステリーなんだけど青春ものというか。
通り一辺倒の主人公たちじゃないし。
ピカレスク青春ロマンみたいな感じもある。
主人公達を妨害する側の人間を
取り調べる際に十津川が述べる感想が秀逸。
「組織への盲目的な服従を、最高の道徳だと思いこんでいる」
全くその通り。政党でも同じこと。ロクなのがいない。
何気ないこの箇所が一番好き。