2018年刊行の時代小説。
Auto Amazon Links: プロダクトが見つかりません。
あらすじ
ほんの少し前までは連日吉原に通い、
けんかに明け暮れていた若き日の徳川光圀。
ところがそれに飽きたのか、
最近では書を好み水戸藩お抱えの者たちと語らうなど学問に目覚めていた。
そんなある日、光圀は増える浪人たちが
何やら企んでいるらしい噂を聞きつける。
さらにその背後には紀州の徳川頼宣も絡んでいるというから
捨ておくわけにはいかなくなった。
真相を解明するべく、光圀は尾張の徳川光友、
紀州の徳川光貞を誘って動き出す。
そこに老中・松平伊豆守信綱がある文を持ってくる。
それは三代将軍家光の遺言書だった――という話。
感想
古い時代小説を好む人には薄いと思うかもしれないし、
チンピラという言葉が出てきたりどうなっとるんだと思うかもしれない。
でもこれはこれで、なかなか面白い。
しいて言えばもっと面白くする方法はあると思う。
要は由井正雪の乱関係の話と
明から清に代わった密輸船と対戦相手がいるのだが、
どっちかに絞った方がより濃密になるのでは。
ま、意識して薄味にしてるかどうかは知らんけど。
なかなか両方描くとなるとちとしんどいのでは。
光圀&光友&光貞の青春ドラマ的要素は好きかな。
こういう描き方があってもいいと思うけどね。読みやすいし。