乱歩賞作家・井沢元彦「忠臣蔵 元禄十五年の反逆」を久々に読む

1992年出版の歴史ミステリ。
毎度おなじみ忠臣蔵の謎を劇作家が解き明かしていく話。

あらすじ

若き劇作家、道家和彦。
いまさら忠臣蔵でもあるまいに、と思いながら
食っていくためには仕方がない、忠臣蔵のそもそもを探り始める。

なぜ浅野内匠頭は刃傷に及んだのか?
どうして大石内蔵助は討ち入りを決断したのか?

忠臣蔵の真相に近づくうちに道家の身にも危険が――という話。


感想

道家の身に危険が及ぶミステリは正直どうでもいい(笑)
別にいらんといえばいらんような。

浅野内匠頭がちょっと頭イカれていたというのは
今日では結構知られているところだが、この時点で指摘しているのはさすが。

ボンクラな殿様を持つと下の者は苦労するのだ。
しかし、急進派と呼ばれる連中が一人もそれを知らんかったのはどうかと。

特に内匠頭の手のついている連中とかね。
それもおかれた立場でいろいろ違いはあるだろうけど。

浅野の乱心ということであれば
内蔵助がお家再興を第一に考えたのも無理はない。

だって乱心なんだもの。
ところが乱心じゃなかったということで
綱吉が処分したことに対する抗議って考えりゃ
討ち入りやむなしってことなんでしょうな、結局。

要は綱吉への抗議であって
いけにえにされた吉良はある意味かわいそう。

ま、いずれにしても
「本能寺の変」「忠臣蔵」「坂本龍馬暗殺」は
今後も語り継がれる三代歴史ミステリには間違いないでしょうねえ。

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