内田康夫「北国街道殺人事件」を読む

1987年出版の作品。
信濃のコロンボこと竹村警部シリーズ第4弾。
もっとも周囲からコロンボと呼ばれてるかといえばそうでもない。
下の名前が岩男なので「ガンさん」と呼ばれていたりする。
1998年、2002年、2016年と3回テレビドラマ化。
ちなみに「北国」は「ほっこく」と読むそうな。

あらすじ

静かな湖畔の森の陰からというわけではないが
野尻湖の学術調査現場から歴史的では全くない新しい人骨が発見された。

頭蓋骨がない死体からわかったのは被害者は男性ということぐらいで
推定年齢は30歳から60歳と幅広く、死後も1年から2年半。
竹村警部の顔が浮かないのも無理はない話だった。

しかも警部で士気を執る側だから昔のように自分で動きにくい。
イライラが募る竹村警部だが、人骨が発見された同じ日に
新潟県にある良寛ゆかりの「五合庵」で研究家が殺されていたことを知る。

被害者とすれ違い、ある言葉を聞いていた
一茶と良寛を研究旅行中の風見子と野村から話を聞く竹村。
だんだん自分で動き回って2つの事件の奇妙なつながりを紐解いていく――という話。


感想

30年以上前の作品なのにある意味現代的な話。
ひらたくいえば保険金詐欺の話なのだが、こういう犯罪は今後も続くのでは。

終盤のスピードの速さはおいおいと思わんでもないが結構面白い。
竹村警部のキャラっていいやね。妻の陽子とのバランスもいいし。

1998年版はフジ。竹村(堺正章)が妻・陽子(原田美枝子)と五合庵に。
そこで女子大生の風見子(酒井美紀)に会うという展開。

2002年版はBSジャパン。中村梅雀・原日出子バージョンね。

2016年版はTBS。寺脇康文・麻生祐未のコンビ。
いずれも観てないからどういう結末になってるのかわからないけど、
三者三様、機会があれば見比べてみたいですな。

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