西村京太郎274「東京・松島殺人ルート」を読む

1998年出版の作品。
久々に海の男・十津川警部の姿と亀井刑事の怒りが炸裂する内容。

あらすじ

東京で初老の男女が相次いで謎の死を遂げた。
男性は交通事故死、女性は溺死。

目撃者の情報によれば二人とも「……島」という
言葉を残してどこかに行こうとしていたようだ。

身元が割れない中、謎の怪文書が連続して届く。
手がかりを求めて十津川警部と亀井刑事は秋田から松島へ。

背後には東北の開発に群がる利権集団が。
一人、勇気を出した係長に亀井刑事は期待を寄せるが、
彼もまた黒い影に抹殺されてしまう――。

家族を残して逝ってしまった男のために
十津川警部と亀井刑事は執念の捜査に打ち込むのだが――という話。


感想

粗いと言えば粗いがすっきりするいい話。
後半は怒涛の如く話がダイナミックに進む。

海を舞台に十津川警部のアクションが炸裂。
また、取調室では亀井刑事の怒りが爆発。

そして冷酷な十津川警部の姿も。

結構悪くはない要素満載なのだが、しいていえばちょっと長い。
もっとコンパクトでもよかった気はする。

特に係長のエピソードは「?」がつく。
そこのヤマは一回でええんちゃうのみたいな。

元々は連載小説なのだからしゃあないのかもしれんが、
そこは出版する時に刈り込むとかしてもええんちゃうかなあ。

そのあたりはもったいない作品。

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