第36回江戸川乱歩賞受賞作・阿部陽一「フェニックスの弔鐘」を久々に読む

1990年の第36回江戸川乱歩賞受賞作。
外国を舞台にした謀略組織の話はインパクトがあった。

あらすじ

アメリカとソ連の長い冷戦時代――。
やっとそれが雪解けを迎え緊張緩和を進めるべく
軍縮条約が締結寸前となるが互いの国内で大事件が。

ソ連では列車が爆発炎上し、200人以上が死亡。
アメリカではNBAの試合中、
マジソンスクエアガーデンに旅客機が墜落。
しかも毒ガスが流れ出すおまけ付きで2万人以上の被害が。

ここにきて、またもや冷戦ムードに傾いていく世論。
平和に挑戦し、策謀を巡らす首謀者は誰か?
そして日本の首相が果たした役割とは――という話。


感想

これも読んだ時より今の方がしっくりくるものがある。
始まりはケネディ暗殺事件の状況から語られ、
現代に飛んで様々な事件が起こりだす。

マジソンスクエアガーデンに旅客機なんてのは
その後の9・11を見てるような気がして
まあ謀略ってのはこういうもんなんかねえとすら思える。

これが中身ほど世間に受け入れられなかったのは
日本が平和ボケしているせいからか、
はたまた日本人がロクに登場せんからなのか。
それとも国際状況オンチからなのか。

エンターテインメントというのは難しい。

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