第39回江戸川乱歩賞受賞作。
女流ハードボイルド作家の誕生が話題を呼んだ。
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あらすじ
親友のノンフィクションライター・燿子が一億円を持って失踪。
その金は警察に届けることのできない金だった。
大金を預けたのは成瀬。
暴力団に繋がる中古車ディーラー。
とばっちりを受けた村野ミロは一週間以内に
成瀬と一億円と燿子を探し出さなければ東京湾に浮かぶハメに。
燿子はベルリンのレポートでライターとして浮かび上がろうとしていた。
怪しげなショー、耽美的な世界、燿子は何をしようとしていたのか。
ミロが七転八倒の末に辿り着いた真実とは――という話。
感想
久しぶりに読んだけどやっぱり面白い。
古臭さもなければ違和感もない。
ベルリンのネオナチの話とかは時代を感じるけど。
行方不明の友人を探して徐々に真実に迫っていく
構成なんかはやっぱりハードボイルドのだいご味。
外国の女性ハードボイルド作家って
いまいちピンとこない作品が結構あるけど
桐野夏生さんの作品の場合そんなことない。
なんちゅうか好み。
で、あらためて読んでも
最後のどんでん返しのところは唐突な気が。
別に悪いわけじゃないんだけど。
なんやろねえ、親父がヒント与えたり
手がかりが2つそこから出てきたりするとこなのかなあ。
共犯者の人物像がピンとこんのかな。
ラストシーンは凄い好きなんだけど。
1994年に金曜エンタテイメントで映像化。
この頃は毎年映像化してましたわな。
いろんな局で映像化してたもんねえ。
あれって持ち回りやったんかな。
ミロが鶴田真由、成瀬が役所広司、燿子が村上里佳子。
まだ観てないんだよねえ。原作と比べてみたい。