笹沢左保「取調室 静かなる死闘」を読む

1993年「小説宝石」9・10月号に分載されたもの。
火曜サスペンス劇場でいかりや長介主演で映像化。
原作者も気に入りシリーズ化された。

あらすじ

佐賀市内のホテルで若い男の撲殺死体が。
彼は全国学生チャンピオンのテニスプレイヤー、小田垣悦也。
死体発見の数時間前に慌ただしくホテルをチェックアウトした
父親・光秀に嫌疑がかかるが、彼には死亡推定時刻に
北海道にいたという鉄壁のアリバイが存在した。

しかし、娘の美鈴は光秀の犯行と確信している様子。
息子の死体確認にも訪れず失踪中の光秀を見つけるため、
なんと顔写真とネガを警察に提供する始末。

いったいこの家庭はどうなっているのか?

「取り調べの神様」水木警部補が光秀の取調べにあたることに。
自己暗示をかけ自分は無罪と確信している被疑者と
敏腕取調官の息を飲むような攻防が繰り広げられる。
果たして鉄壁のアリバイは崩せるのか?--という話。


感想

いかりや長介主演で全19作が火曜サスペンス劇場で放送された。
その第一弾となったのがこれ。
平成に入っても新たな新機軸を生み出した著者は凄い。
刑事ドラマで取り調べシーンを描くことは当たり前のようにあれど
取調官を主人公にしたものは意外になかった(少なかった)のだ。
ま、そんだけ話を練らんといかんのだろうから難しいけど。

映像化で光秀を演じたのは田村高廣。
なんやかんやでポイントとなる光秀の後妻に中島ゆたか。
観て……ないよなあ。観たい。
アリバイのとこは賛否両論あるかな。
それがどんな感じになってるのかもドラマと見比べたい。

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