西村京太郎121「みちのく殺意の旅」を読む

1987年出版の作品。
1987年と2007年の2回土曜ワイド劇場でテレビドラマ化。

あらすじ

大学時代の同人誌仲間に誘われ、
5年ぶりに水戸に集まった5人の男女。

矢代と由紀は大学時代から付き合い結婚、
原田は婚約者の敬子を連れてきた。

同窓会を企画した阿部は矢代たちの予想と異なり
同人誌仲間のみどりと結婚していた。

ところがもう一人の仲間、田村は参加しなかった。

東北の温泉巡りをかねた旅のはずが
飯坂温泉で由紀が、天童で原田がというように仲間が一人ずつ殺されていく。

行く先々で田村らしい男が現れるが果たして本人なのか。
そしてさらなる犠牲者が……

犯人もその動機もわからないまま、十津川警部はどう立ち向かうのか――という話。


感想

日本推理作家協会賞を受賞した「終着駅殺人事件」を彷彿とさせる話。

誰が犯人かわからない、動機もわからない展開、みんなアリバイあり、
合わせて列車のトリックもあり2回映像化されたのもわかる気がする。

こういう動機は現代の方があるかもねえ。
青春の淡い思いというか若さというのは実に残酷なものであり、
親しい分憎さが増すというのもありますわな。

原作は十津川警部や亀井刑事が出てくる展開が遅いので
1987年版ではキンキン亀井とレオ西本が水戸での研修会の後、
温泉巡りに出かけて矢代たちと知り合う展開。

矢代を演じているのは中島久之。
「終着駅殺人事件」の土曜ワイド初映像化の際も似たような役柄を演じている。

他の出演者は藍とも子、森田順平、高木美保、金沢碧など。

2007年版は高橋十津川と直子(浅野ゆう子)が
久しぶりの休暇をのんびり温泉で過ごそうとしていたが
直前に予定が狂い、直子だけが先に出発してメンバーと知り合う展開。

出演は山口馬木也、国分佐智子、湯江健幸、三津谷葉子、志村東吾、佐藤仁美など。

ただのトラベルミステリーではない一冊。

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