1993年出版の作品。
2003年に月曜ミステリで映像化。
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あらすじ
鹿児島・指宿の海岸で男女の死体が発見される。
2人は東京在住で所持品に搭乗券があったが、
空路の時刻に特急「つばめ」車内で乗務員・宏子が目撃していた。
その情報を実名で警察に投函したところ、宏子が襲われる。
死体で発見された男女が70億という
巨大な金に絡む事件に関係敬していることが判明。
そうした時、宏子の彼氏である塚原が殺害され、
さらには70億に関係すると思われる詐欺師とその彼女、
裏で暗躍していたと思われる暴力団組長、殺し屋が
次々に命を落としていく。
背景にあるのは政界再編に関する政治家の醜い実態。
誰が誰をハメているのか? 十津川警部の推理が冴える――という話。
感想
途中だるいと感じる部分がないでもないが
後半は怒涛の展開で読ませてくれる。
事件が一気に解決に向かう中、十津川警部と亀井刑事が
黒幕と対決する際に放つセリフはなかなか痛快。
意外とこういう形で終わる作品はそれほど多くない気がする。
映像化の際は出版から10年経っているので
政界再編の話はどこへやら。ま、そりゃそうか。
指宿で殺害された男女は外人に公金を貢いでいた男とその女。
あったな、そんな話。アニータやったっけ。
それでまあ、中国人の組織の話とか政界の話とか。
原作にはどこにも出てこない十津川警部のかつての恋人役で名取裕子。
決して早乙女千春ではない。添乗員も……まあ地元の新聞記者役。
そういう役どころをわざわざ出して無理して型にハメようと
せんでもええんちゃうと個人的には思うんだけどねえ。